社会人TOEIC受験を支える自分との対話 自分を最大の味方にする習慣
仕事を終えて帰宅したあと、英単語帳を開く。音声を再生する。模試の復習をする。言葉にすると簡単ですが、実際に続けるのは本当に大変です。
朝から働き、気を使い、予定外の仕事にも対応する。帰るころには、体も頭もかなり疲れています。その状態でTOEICの勉強に向かうのですから、思うように進まない日があって当然です。
私自身も塾長として英語を教える立場でありながら、会社勤めをしながら英語学習を続けてきた経験があります。だからこそ、社会人TOEIC受験は、根性だけでは長く続かないと感じています。
続ける力の土台になるのは、教材や学習法だけではありません。実は、毎日自分にどんな言葉をかけているかです。

会社勤めをしながら英語を続けるのは簡単ではありません
社会人の英語学習が難しい理由は、意志が弱いからではありません。使える時間とエネルギーが限られているからです。
たとえば、予定では夜に30分勉強するつもりだったのに、残業で遅くなることがあります。家族の用事が入ることもあります。疲れすぎて、リスニング音声を聞いても頭に入らない日もあります。
そんなとき、多くの人は自分を責めます。
「またできなかった」
「こんなことでは点数は上がらない」
「自分は本気ではないのかもしれない」
この言葉が続くと、勉強そのものがつらいものになります。TOEIC対策の前に、机に向かうこと自体が重くなってしまいます。
社会人TOEIC受験を続けるためには、現実を冷静に見ることが大切です。忙しさを言い訳にするのではなく、忙しい中で続けようとしている自分をまず認める。その姿勢が、次の一歩を軽くします。
継続を支えるのは自分自身との対話です
英語学習には、単語、文法、リスニング、読解、模試など、やるべきことがたくさんあります。もちろん学習計画は大切です。ただ、その計画を実行するのは自分です。
そこで大切になるのが、自分自身との対話です。
自分との対話とは、特別なことではありません。心の中で自分にかけている言葉を、少し意識することです。
同じ状況でも、言葉が変わると受け止め方が変わります。
「今日は10分しかできなかった」
「また間違えた」
「全然成長していない」
「今日は疲れていたのに10分できた」
「ここが伸びしろだと分かった」
「前より気づけることが増えている」
甘やかすという意味ではありません。事実をねじ曲げる必要もありません。ただ、自分を追い込む言葉ばかり選ばないことです。
勉強を続ける人は、完璧な人ではありません。中断しそうになっても戻ってこられる人です。その戻る力を支えるのが、日々の内側の言葉です。

敵は自分の中にいるという言葉に苦しくなることがあります
「敵は自分の中にいる」という言葉があります。怠けたい気持ちに負けないための言葉として、役に立つ場面もあるでしょう。
ただ、この言葉を強く受け取りすぎると、自分の中にある疲れや迷いまで敵にしてしまいます。
仕事で疲れた自分。
思うように点数が上がらず落ち込む自分。
休日に勉強できず、自己嫌悪になる自分。
それらを全部「甘え」と決めつけると、心が休まる場所がなくなります。すると、英語学習は成長のための時間ではなく、自分を裁く時間になってしまいます。
TOEICの点数を上げるには、継続が必要です。継続には、安心して立て直せる場所が必要です。自分で自分を責め続けていると、その場所を失います。
厳しさは必要です。でも、厳しさだけでは続きません。特に社会人の学習では、すでに毎日の生活の中で十分に頑張っていることが多いのです。
自分の最大の味方は自分だと決めてみましょう
おすすめしたい考え方は、自分の最大の味方は自分だと決めることです。
味方でいるとは、何でも許すことではありません。できなかった日にも、次に戻る道を一緒に探すことです。
たとえば、こんな言葉を自分にかけてみてください。
今日は疲れていた。だから5分だけでも十分前進。
間違いが多かった。今の弱点が見えた。
気持ちが切れそう。今日は音声を聞くだけにしよう。
また明日、同じ場所から始めればいい。
ここまで続けてきた事実は消えない。
このような言葉は、派手ではありません。でも、毎日の学習を支える力があります。
自分を信頼するとは、「必ず完璧にできる」と思い込むことではありません。「崩れる日があっても戻ってこられる」と信じることです。
TOEIC学習では、点数がすぐに伸びない時期があります。覚えたはずの単語を忘れることもあります。リスニングが聞き取れない日もあります。そんなときに必要なのは、自分を責める声ではなく、もう一度取り組ませてくれる声です。

日々の習慣にできる小さな声かけ
自分との対話は、気合いを入れる日のためだけにあるものではありません。毎日の習慣にすると、学習の土台が安定します。
おすすめは、勉強を始める前と終えた後に、ひと言だけ自分に声をかけることです。
勉強前なら、こうです。
「全部やらなくていい。まず始めよう」
勉強後なら、こうです。
「今日も英語から離れなかった」
この短い言葉だけでも、学習の印象は変わります。できなかった量ではなく、できた行動に目が向きます。
特に忙しい日は、目標を小さくしてかまいません。
単語を5個だけ見る
リスニングを1問だけ聞く
Part 5を3問だけ解く
昨日の間違いを1つだけ見直す
小さすぎると感じるかもしれません。でも、ゼロにしないことには大きな意味があります。自分との約束を守った感覚が残るからです。

TOEIC学習は、短距離走ではありません。忙しい毎日の中で、調子の良い日も悪い日も含めて続けていくものです。
だからこそ、自分を敵にしないでください。厳しい言葉で追い立てるより、温かい目で見ながら励ますほうが、長く歩けます。
今日の勉強が少しでもできたなら、それは前進です。できなかったなら、明日戻れば大丈夫です。
自分にかける言葉を、今日からひとつ変えてみましょう。
「まだ足りない」ではなく、「ここからまた進める」。
その声を毎日積み重ねることが、社会人のTOEIC受験を支える大きな力になります。





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